水力発電設備は、水の位置エネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換装置です。一般的には、水車、発電機、調速機、励磁装置、冷却装置、および発電所制御装置から構成されます。
(1)水車:一般的に使用されている水車には、衝動型と反動型の2種類があります。
(2)発電機:ほとんどの発電機は同期発電機で、回転数は低く、通常は750r/min以下で、数十回転/分のものもあります。回転数が低いため、磁極が多く、構造サイズと重量が大きくなります。水力発電機ユニットの設置方法は、垂直と水平の2種類があります。
(3)速度調節及び制御装置(調速機及び油圧装置を含む):調速機の役割は、水車の回転速度を調節し、出力電力の周波数が電源要件を満たすことを確保し、ユニット操作(起動、停止、変速、負荷増減)と安全かつ経済的な運転を実現することです。したがって、調速機の性能は、迅速な操作、敏感な応答、迅速な安定性、操作とメンテナンスの利便性などの要件を満たす必要があり、信頼性の高い手動操作と緊急停止装置も必要です。
(4)励磁システム:水力発電機は一般的に電磁同期発電機です。直流励磁システムの制御により、電力の電圧調整、有効電力と無効電力の調整などの制御が可能になり、出力電力の品質が向上します。

(5)冷却システム:小型水力発電機では、主に空冷方式を採用し、通風システムによって発電機の固定子、回転子、鉄心表面を冷却します。しかし、単機容量の増加に伴い、固定子と回転子の熱負荷は増加の一途を辿っています。一定速度における発電機の単位体積あたりの出力を高めるため、大容量水力発電機では、固定子と回転子の巻線に直接水冷方式を採用しています。つまり、固定子巻線を水冷し、回転子を強風で冷却する方式です。
(6)発電所制御装置:発電所制御装置は主にマイクロコンピュータに基づいており、水力発電機の系統接続、電圧調整、周波数変調、力率調整、保護、通信などの機能を実現します。
(7)ブレーキ装置:定格容量が一定値を超えるすべての油圧発電機にはブレーキ装置が装備されており、発電機の停止時に回転速度が定格回転数の30%~40%に低下した際にローターを連続的に制動し、低速時の油膜損傷によるスラストベアリングの焼損を防止します。ブレーキ装置のもう一つの機能は、設置、保守、始動前に高圧油で発電機の回転部分をジャッキアップすることです。ブレーキ装置は圧縮空気を使用してブレーキをかけます。
投稿日時: 2022年10月21日